集合
集合(set)は、数学的対象をひとまとまりとして扱ったものである。
要素と部分集合
A={1,2,3} なら 1∈A, 4∉A と書く。Aのすべての要素がBに含まれるとき A⊆B と書く。
集合演算
和集合 A∪B、共通部分 A∩B、差集合などが基本演算である。要素を一つも持たない集合を空集合 ∅ という。
無限集合
自然数全体 ℕ は無限集合である。無限集合の大きさを比較する考え方はカントールによって大きく発展した。
要素と部分集合を取り違えない
A={1,2}に対して1∈Aだが、{1}⊆Aである。前者は一つの対象が要素であること、後者は集合のすべての要素がAに入ることを表す。空集合はどんな集合の部分集合でもあるが、どんな集合の要素でもあるわけではない。∅と{∅}も異なり、後者には空集合という要素が一つある。
例:ド・モルガンの法則を証明する
全体集合Uを固定し、補集合をAᶜと書く。x∈(A∪B)ᶜとは、xがAにもBにも入らないことだから、x∈Aᶜ∩Bᶜと同値である。任意のxで同値なので二つの集合は等しい。同じ要領で(A∩B)ᶜ=Aᶜ∪Bᶜも示せる。集合の等式を要素ごとの条件へ直す方法は広く使える。
べき集合と直積
Aの部分集合すべてを集めたものをべき集合P(A)という。要素がn個なら、各要素を入れるか入れないかの2通りが独立に選べるため、部分集合は2ⁿ個ある。一方、直積A×Bは順序対(a,b)の集合である。有限集合なら|A×B|=|A||B|となり、表の行と列の組合せとして理解できる。
確認問題
A={a,b}のべき集合を書け。
解答と考え方を見る
P(A)={∅,{a},{b},{a,b}}で4要素。空集合とA自身も部分集合に含む。{a,b}の順序を入れ替えても新しい集合にはならない。
参考資料・次に読む資料
- MIT OpenCourseWare: Mathematics for Computer Science定義・証明・集合・数え上げ・離散確率を学ぶ講義資料。
資料確認日:2026-10-12。