複素数
複素数(complex number)は、実数 a,b と虚数単位 i を用いて a+bi と表される数である。
虚数単位
虚数単位 i は i²=-1 を満たすものとして定義される。実数だけでは解を持たない x²+1=0 のような方程式を解けるようになる。
z = a + bi, i² = -1
複素平面
複素数 a+bi を平面上の点 (a,b) と対応させると、加法や乗法を幾何学的に理解できる。絶対値は原点からの距離に対応する。
応用
複素数は電気回路、波動、量子力学、信号処理、複素解析などに広く用いられる。
共役と割り算
z=a+biの共役はz̄=a−biであり、zz̄=a²+b²となる。分母に共役を掛けると、複素数の割り算を実数の分母で書ける。絶対値|z|=√(a²+b²)は複素平面上の距離であり、|zw|=|z||w|が成り立つ。
(1+i)/(1−i) = (1+i)²/2 = i
例:掛け算を回転として読む
z=r(cosθ+i sinθ)と書くと、二つの複素数の積では絶対値が掛け合わされ、角度が足される。特にiを掛ける操作は反時計回りの90度回転になる。1→i→−1→−i→1と4回で元に戻るため、i⁴=1という代数的事実が図形的にも理解できる。
方程式の根と注意点
z³=1の根は1、−1/2+i√3/2、−1/2−i√3/2の三つで、単位円上に等間隔で並ぶ。複素数では実数と同じ大小関係を演算と両立させることはできない。また偏角は2πの整数倍だけ曖昧であり、複素対数や平方根を関数にするには枝の選択が必要になる。実数用の根号の法則をそのまま使うと誤る。
確認問題
√(−1)√(−1)=√{(−1)(−1)}と変形してよいか。
解答と考え方を見る
主値を用いると左辺はi²=−1、右辺は√1=1となるので不可。√a√b=√(ab)を無条件に複素数へ拡張できない。
参考資料・次に読む資料
- MIT OpenCourseWare: Single Variable Calculus極限・微分・積分・級数を体系的に学ぶ講義資料。
資料確認日:2026-10-12。