ピタゴラスの定理
直角三角形の辺の長さの関係を表す基本定理である。
定理
直角をはさむ2辺を a,b、斜辺を c とすると、
a²+b²=c²
例
3²+4²=9+16=25=5²
したがって辺の長さ3,4,5の三角形は直角三角形である。
逆とピタゴラス数
三角形の辺が a²+b²=c² を満たせば、その三角形は直角三角形である。整数の組 (3,4,5), (5,12,13), (8,15,17) などはピタゴラス数と呼ばれる。
面積を使った証明
直角を挟む辺がa,b、斜辺がcの合同な直角三角形を4枚用意する。一辺a+bの正方形の四隅に配置すると、中央に一辺cの正方形が残る。中央の角が直角なのは、元の三角形の二つの鋭角の和が90度だからである。全体の面積を二通りに表して整理すると定理が導かれる。
(a+b)² = 4×ab/2 + c² ⇒ a²+b²=c²
例:座標間の距離
点A=(−1,2)、B=(3,5)の横方向の差は4、縦方向の差は3なので距離は√(4²+3²)=5になる。三次元でも直角三角形を二段階で使うと、距離は√{(Δx)²+(Δy)²+(Δz)²}となる。ベクトルの長さを成分から求める公式は、この定理の拡張として理解できる。
適用条件と余弦定理
辺の長さを三つ並べただけでは、どの辺をcとするか決まらない。cは直角の向かいの最長辺である。一般の三角形にはc²=a²+b²−2ab cos Cという余弦定理を使い、C=90度のときにピタゴラスの定理へ戻る。また球面の三角形など、平面のユークリッド幾何学以外にはそのまま適用できない。
確認問題
直角三角形の斜辺が13、一つの直角辺が5なら、残りの辺は何か。
解答と考え方を見る
√(13²−5²)=√144=12。斜辺を求める場合のように二乗を足すのではなく、既知の直角辺の二乗を引く。
参考資料・次に読む資料
- MIT OpenCourseWare: Mathematics for Computer Science定義・証明・集合・数え上げ・離散確率を学ぶ講義資料。
資料確認日:2026-10-12。