複素数・行列の公式集
複素数の共役・極形式と、行列の積・行列式・逆行列・固有値をまとめます。実数の場合との違い、行列の積の順序、逆行列が存在する条件に注意します。
虚数単位の周期
条件:nは整数。iは を満たす虚数単位。
指数を4で割った余りで整理する。
例:。
共役と絶対値
条件: は実数。
複素数では と は別物。
例:。
複素数の商
条件:。
分母・分子に分母の共役を掛け、分母を実数にする。
例:。
極形式の積
条件:。角は の整数倍の違いを同一視。
絶対値は掛け、偏角は足す。
例:絶対値2、偏角 の数を2乗すると、絶対値4、偏角 。
ド・モアブルの定理
条件:nは整数、角はラジアン。
複素数の累乗を回転として計算する。任意の実数指数にはそのまま拡張しない。
例:。
1のn乗根
条件: の整数。 の相異なるn個の解。
複素平面の単位円を等分する点になる。
例:1の4乗根は 。
行列の積
条件:Aは 、Bは 。積ABは 。
内側のサイズを合わせ、左の行と右の列を掛けて足す。一般にABとBAは異なる。
例:。
2次行列の行列式と逆行列
条件:。逆行列は の場合だけ。
逆行列を掛ける順序を保つ。
例:。
行列式の積と逆行列の順序
条件:A,Bは同じ次数の正方行列。逆行列の式では両方が可逆。
逆行列では操作を逆の順番に戻す。
例: となる。
2次行列の固有方程式
条件:Aは 行列。固有ベクトルは0でないベクトル。
トレースは対角成分の和。固有値を重複度込みで数える。
例: なら 、固有値1と3。
確認問題
に逆行列はありますか。
解答と考え方を見る
なので逆行列はありません。逆行列の公式で0除算はできません。2行目は1行目の2倍で、独立な情報が失われています。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax:Precalculus 2e式・関数・指数・対数・三角関数・数列を学ぶ教科書。
- MIT OCW:Linear Algebra行列・連立方程式・内積・行列式・固有値の講義。
資料確認日:2026-11-03。