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素数が無限に存在することの証明

Kanapedia 数学 · 2026-11-03

非常に大きな素数を一つ見つけても、その先に素数があることは保証できません。素数の無限性は、有限個で全部だと仮定したリストから、そのどれでも割り切れない整数を作ることで証明できます。

定理の主張

素数は無限に存在します。すなわち、どんな有限個の素数のリストに対しても、そのリストに含まれない素数が存在します。

成立する条件

素数は 11 より大きく、正の約数が 11 と自分自身だけである整数です。11 は素数ではありません。

任意の整数 N>1N>1 は少なくとも一つの素因数を持ちます。証明ではこの存在だけを使い、素因数分解の一意性までは使いません。

証明

  1. まず補題を確認します。N>1N>1 の 11 より大きい正の約数の中で最小のものを dd とします。もし d=uvd=uv(1<u<d1<u<d)と分解できれば、uu も NN の約数となって最小性に反します。したがって dd は素数です。
  2. 素数が有限個しかなく、それをすべて p1,p2,…,pkp_1,p_2,\ldots,p_k と並べられたと仮定します。22 は素数なので、k≥1k\ge1 です。
  3. このリストを使って N=p1p2⋯pk+1N=p_1p_2\cdots p_k+1 と置きます。N>1N>1 なので、補題により少なくとも一つの素因数 qq を持ちます。
  4. 各 pip_i で NN を割ると、積の部分は割り切れて余りが 11 になります。したがって、どの pip_i も NN を割り切りません。特に素因数 qq はリストのどの素数とも異なります。
  5. これは「リストがすべての素数を含む」という仮定に矛盾します。よって素数は有限個ではなく、無限に存在します。新しい素因数の具体的な大きさを決めなくても、存在は保証できます。

使ってみる

リストが 2,3,52,3,5 なら、2⋅3⋅5+1=312\cdot3\cdot5+1=31 はどれでも割り切れません。この例では 3131 自体が素数です。

一方、2⋅3⋅5⋅7⋅11⋅13+1=30031=59⋅5092\cdot3\cdot5\cdot7\cdot11\cdot13+1=30031=59\cdot509 は合成数です。それでも素因数 59,50959,509 は元のリストにないため、証明の考え方は変わりません。

注意点

「素数の積に 11 を足すと必ず素数になる」は誤りです。必要なのは、その整数が元のリストにない素因数を持つことです。この証明だけから双子素数が無限にあるとは結論できません。

確認問題

有限個の素数 3,7,113,7,11 のどれでも割り切れない 11 より大きい整数を、同じ方法で作ってください。

解答と考え方を見る

N=3⋅7⋅11+1=232N=3\cdot7\cdot11+1=232 です。どの指定素数で割っても余りは 11。232=23⋅29232=2^3\cdot29 なので、この例の素因数 2,292,29 は指定リストに含まれません。

参考資料・次に読む資料

資料確認日:2026-11-03。