整数・証明の問題集
Kanapedia 数学 · 2026-11-03
ユークリッドの互除法、倍数、余り、不定方程式、割り切れる条件、無理数の証明を扱います。具体的な計算と、すべての整数について成り立つ論証を区別して練習します。
整数問題では、文字が整数・自然数・正の整数のどれかを必ず確認します。ここで正の整数は1,2,3,…です。
多数の例を調べても、全称命題の証明にはなりません。余り、素因数、連続する整数の構造を使って、すべての場合を覆います。
問題に取り組む
基礎
問題1 最大公約数と一次結合
252と198の最大公約数を求め、それを252u+198vの形で表してください。u,vは整数です。
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互除法を実行し、最後の非零の余りから式を逆にたどります。
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解き方
- 252=198+54、198=3⋅54+36、54=36+18、36=2⋅18です。最後の非零の余りは18なので最大公約数は18です。
- 18=54−36=54−(198−3⋅54)=4⋅54−198です。
- 54=252−198を戻すと、18=4⋅252−5⋅198を得ます。
答え
最大公約数は18。一例はu=4,v=−5です。
検算・確かめ方
252=14⋅18、198=11⋅18で、14と11は互いに素です。また1008−990=18です。
基礎
問題2 連続する三整数
すべての整数nについて、n3−nが6の倍数であることを証明してください。
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因数分解すると、連続する三つの整数の積になります。
解答と途中式を見る
解き方
- n3−n=n(n−1)(n+1)です。この三つは連続する整数です。
- 連続する三整数には3の倍数が必ず一つ含まれます。また、少なくとも一つは偶数です。
- したがって積は2と3の両方で割り切れます。2と3は互いに素なので、積は6で割り切れます。
答え
すべての整数nで6∣(n3−n)が成り立ちます。
検算・確かめ方
n=0や負の整数でも連続する三整数という議論は成立します。n=2では8−2=6、n=−2では−8+2=−6です。
標準
問題3 大きなべきの余り
72026を5で割った余りを求めてください。
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7≡2(mod5)として、小さなべきの周期を調べます。
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解き方
- 7≡2(mod5)なので、72026≡22026(mod5)です。
- 24=16≡1(mod5)で、2026=4⋅506+2です。したがって22026≡(24)50622≡4(mod5)です。
答え
余りは4です。
検算・確かめ方
21,22,23,24の余りは2,4,3,1で繰り返します。指数2026はこの周期の2番目に対応します。
標準
問題4 整数解をすべて表す
3x+5y=1を満たす整数の組(x,y)をすべて求めてください。
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一つの解を見つけた後、任意の解との差を取ります。
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解き方
- (x,y)=(2,−1)は6−5=1を満たします。任意の解との差を取ると3(x−2)+5(y+1)=0です。
- 3(x−2)=−5(y+1)で、3と5が互いに素なので5∣(x−2)です。よってx−2=5tと書けます。ここでtは整数です。
- 代入すると15t+5(y+1)=0よりy=−1−3tです。逆にこの形は任意の整数tで元の式を満たします。
答え
x=2+5t,y=−1−3t(t∈Z)
検算・確かめ方
3(2+5t)+5(−1−3t)=1です。特解だけでなく、この形に必ずなることと、この形が常に解であることの両方を示しています。
標準
問題5 式の割り算と約数
正の整数nについて、n2+2n+3がn+1で割り切れるとき、nをすべて求めてください。
ヒントを見る
n+1をまとまりとして平方を作り、余る定数を調べます。
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解き方
- n2+2n+3=(n+1)2+2です。したがってn+1で割り切れる条件は、n+1が2を割り切ることと同値です。
- nは正の整数なのでn+1≥2です。2の正の約数は1,2だけなので、n+1=2、すなわちn=1です。
答え
n=1
検算・確かめ方
n=1ではn2+2n+3=6、n+1=2なので割り切れます。正の整数という条件がなければ、約数の候補の取り方が変わります。
発展
問題6 背理法による無理数の証明
6が無理数であることを証明してください。
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互いに素な整数の比で表せると仮定し、分子と分母がともに偶数になることを導きます。
解答と途中式を見る
解き方
- 6=qpと表せると仮定します。ここでp,qは互いに素な正の整数です。平方してp2=6q2を得ます。
- p2は偶数なのでpは偶数です。p=2rと置くと4r2=6q2、すなわち2r2=3q2になります。
- 右辺3q2が偶数なのでq2は偶数、したがってqも偶数です。するとp,qはともに2で割り切れ、互いに素という仮定に矛盾します。
- 平方が偶数なら元の整数も偶数という事実は、奇数の平方が(2k+1)2=4k(k+1)+1で奇数になることから従います。
答え
6は無理数です。
検算・確かめ方
小数を長く計算する方法では無理数性は証明できません。この議論は、どの有理数候補でも既約分数の条件に矛盾することを示しています。
参考資料・次に読む資料
資料確認日:2026-11-03。