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ロルの定理と平均値の定理の証明

Kanapedia 数学 · 2026-11-03

平均値の定理は、区間全体の平均変化率と、区間内のどこかでの瞬間変化率が一致することを述べます。証明は、両端の高さが等しい場合のロルの定理から始め、一般の場合には割線を引いた分だけ関数を差し引きます。

定理の主張

a<ba<b とし、ff が閉区間 [a,b][a,b] で連続、開区間 (a,b)(a,b) で微分可能なら、ある c∈(a,b)c\in(a,b) が存在して、f′(c)=f(b)−f(a)b−a.f'(c)=\frac{f(b)-f(a)}{b-a}. 特に f(a)=f(b)f(a)=f(b) なら f′(c)=0f'(c)=0 となる点が存在します。後者がロルの定理です。

成立する条件

連続性は両端も含めて必要です。微分可能性は内部で要求し、端点での微分や導関数の連続性までは要求しません。

閉区間上の連続関数が最大値・最小値を取ることを使います。また、内部の極値点で微分可能なら導関数が 00 になることを使います。

証明

  1. まず極値点の性質を確認します。内部の極大点 cc では、小さい h>0h>0 に対して差商 (f(c+h)−f(c))/h≤0(f(c+h)-f(c))/h\le0、h<0h<0 に対して差商は ≥0\ge0 です。左右の極限が同じ微分係数へ収束するなら、その値は 00 しかありません。極小点でも符号を逆にして同様です。
  2. ロルの定理を示します。ff が定数なら内部のどの点でも導関数は 00。定数でない場合、f(a)=f(b)f(a)=f(b) とは異なる値が区間内にあります。最大値か最小値の少なくとも一方は端点の値と異なるため、内部の点 cc で達成されます。極値点の性質から f′(c)=0f'(c)=0 です。
  3. 次に一般の ff に対し、割線の傾き m=(f(b)−f(a))/(b−a)m=(f(b)-f(a))/(b-a) を使って g(x)=f(x)−m(x−a)g(x)=f(x)-m(x-a) と置きます。gg も閉区間で連続、内部で微分可能です。
  4. g(a)=f(a)g(a)=f(a)、g(b)=f(b)−m(b−a)=f(a)g(b)=f(b)-m(b-a)=f(a) なので、ロルの定理を gg に適用できます。ある内部の点 cc で g′(c)=0g'(c)=0、つまり f′(c)−m=0f'(c)-m=0。これが平均値の定理の結論です。

使ってみる

f(x)=x2f(x)=x^2、区間 [1,3][1,3] では割線の傾きは (9−1)/(3−1)=4(9-1)/(3-1)=4。f′(x)=2xf'(x)=2x なので、c=2c=2 で平均変化率と微分係数が一致します。

区間のすべての内部点で f′(x)=0f'(x)=0 なら、任意の二点に平均値の定理を適用して値の差が 00 と分かります。したがって ff はその区間で定数です。この帰結は積分の基本定理にも使います。

注意点

f(x)=∣x∣f(x)=|x| を [−1,1][-1,1] で考えると両端は等しいのに、導関数が 00 の内部点はありません。x=0x=0 で微分可能という仮定を満たさないためです。

確認問題

f(x)=x3f(x)=x^3 の区間 [0,2][0,2] に平均値の定理を適用し、結論を満たす cc を求めてください。

解答と考え方を見る

平均変化率は (8−0)/(2−0)=4(8-0)/(2-0)=4。f′(c)=3c2=4f'(c)=3c^2=4 より c=±2/3c=\pm2/\sqrt3 ですが、c∈(0,2)c\in(0,2) が必要なので c=2/3c=2/\sqrt3 です。

参考資料・次に読む資料

資料確認日:2026-11-03。