円周率
円周率 π は、ユークリッド平面上の円の円周と直径の比である。
値と定義
π = 3.141592653589793…
円周C、直径dに対して π=C/d である。
円の公式
C=2πr S=πr²
rは半径、Sは面積を表す。
無理数・超越数
πは無理数であり、さらに整数係数の0でない多項式の根にならない超越数でもある。複素解析では e^(iπ)+1=0 という関係にも現れる。
円周率がすべての円で同じ理由
ユークリッド平面では円を相似拡大すると、円周と直径は同じ倍率で増える。したがって両者の比は半径によらない。半径rの円を細い扇形に分けて交互に並べると、底辺がほぼπr、高さがほぼrの図形になる。分割を細かくする極限から面積πr²という式を理解できる。
例:内接・外接多角形で挟む
単位円に内接する正n角形の周長は2n sin(π/n)、外接する正n角形では2n tan(π/n)である。円周2πはその間にあり、nを増やすと上下から近づく。n=6なら、3<π<2√3という粗い評価が得られる。精密化では角の二等分を繰り返し、既知の辺から次の辺を計算できる。
無理数と超越数の違い
無理数は有理数で表せない実数であり、超越数は有理数係数の非零多項式の根にならない数である。√2は無理数だがx²−2=0の根なので代数的数である。πの超越性はさらに強い性質で、定規とコンパスによる円積問題の不可能性につながる。これらの深い事実は、多数の小数桁を計算するだけでは証明できない。
確認問題
半径を2倍にすると円周と面積はそれぞれ何倍になるか。
解答と考え方を見る
円周は2π(2r)なので2倍、面積はπ(2r)²なので4倍。円周率そのものは変わらない。
参考資料・次に読む資料
- MIT OpenCourseWare: Single Variable Calculus極限・微分・積分・級数を体系的に学ぶ講義資料。
資料確認日:2026-10-12。