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数列・帰納法の問題集

Kanapedia 数学 · 2026-11-03

等差・等比数列、和の計算、漸化式、単調性と極限、数学的帰納法を練習します。初項の番号を固定し、一般項や和の公式を実際の小さな値で確認します。

各問の添字は11から始まり、nnは正の整数です。一般項ana_nと部分和Sn=a1+⋯+anS_n=a_1+\cdots+a_nを混同しないようにします。

帰納法では、最初の値の確認と、任意のkkからk+1k+1への推論の両方が必要です。いくつかの値で成立しただけでは証明になりません。

問題に取り組む

基礎

問題1 等差数列の一般項と和

初項44、公差33の等差数列について、一般項ana_nと最初の1010項の和を求めてください。

ヒントを見る

第nn項までに公差を加える回数はn−1n-1回です。

解答と途中式を見る

解き方

  1. an=4+3(n−1)=3n+1a_n=4+3(n-1)=3n+1です。第1010項はa10=31a_{10}=31です。
  2. 初項と末項を組にして足すと、最初の1010項の和は10(4+31)2=175\frac{10(4+31)}2=175です。

答え

an=3n+1,S10=175a_n=3n+1,\qquad S_{10}=175

検算・確かめ方

一般の和はSn=n(3n+5)2S_n=\frac{n(3n+5)}2です。S10−S9=175−144=31=a10S_{10}-S_9=175-144=31=a_{10}となります。

基礎

問題2 等比数列の和

初項33、公比22の等比数列の、最初のnn項の和SnS_nを求めてください。

ヒントを見る

2Sn2S_nとSnS_nを引くと、途中の項が消えます。

解答と途中式を見る

解き方

  1. Sn=3+3⋅2+⋯+3⋅2n−1S_n=3+3\cdot2+\cdots+3\cdot2^{n-1}です。両辺を22倍すると2Sn=3⋅2+⋯+3⋅2n2S_n=3\cdot2+\cdots+3\cdot2^nです。
  2. 後者から前者を引くと、Sn=3⋅2n−3=3(2n−1)S_n=3\cdot2^n-3=3(2^n-1)です。

答え

Sn=3(2n−1)S_n=3(2^n-1)

検算・確かめ方

n=1n=1で33、n=3n=3で3+6+12=21=3(8−1)3+6+12=21=3(8-1)になります。

標準

問題3 多項式の和

∑k=1nk(k+1)\sum_{k=1}^{n}k(k+1)をnnの式で表してください。

ヒントを見る

k(k+1)=k2+kk(k+1)=k^2+kとして、平方和と一次の和を使います。

解答と途中式を見る

解き方

  1. ∑k=1nk(k+1)=∑k=1nk2+∑k=1nk\sum_{k=1}^{n}k(k+1)=\sum_{k=1}^{n}k^2+\sum_{k=1}^{n}kです。
  2. 既知の和の公式を使うとn(n+1)(2n+1)6+n(n+1)2\frac{n(n+1)(2n+1)}6+\frac{n(n+1)}2です。
  3. n(n+1)n(n+1)をくくり、分母を66にそろえるとn(n+1)(2n+4)6=n(n+1)(n+2)3\frac{n(n+1)(2n+4)}6=\frac{n(n+1)(n+2)}3になります。

答え

∑k=1nk(k+1)=n(n+1)(n+2)3\sum_{k=1}^{n}k(k+1)=\frac{n(n+1)(n+2)}3

検算・確かめ方

右辺をF(n)F(n)とするとF(n)−F(n−1)=n(n+1)F(n)-F(n-1)=n(n+1)で、F(1)=2F(1)=2です。これでも和の値が確かめられます。

標準

問題4 定数をずらして漸化式を解く

a1=1a_1=1、an+1=2an+3a_{n+1}=2a_n+3で定まる数列の一般項を求めてください。

ヒントを見る

an+1+c=2(an+c)a_{n+1}+c=2(a_n+c)となるccを探します。

解答と途中式を見る

解き方

  1. an+1+3=2an+6=2(an+3)a_{n+1}+3=2a_n+6=2(a_n+3)です。bn=an+3b_n=a_n+3と置けばbn+1=2bnb_{n+1}=2b_nとなります。
  2. b1=4b_1=4なのでbn=4⋅2n−1=2n+1b_n=4\cdot2^{n-1}=2^{n+1}です。元へ戻すとan=2n+1−3a_n=2^{n+1}-3です。

答え

an=2n+1−3a_n=2^{n+1}-3

検算・確かめ方

a1=4−3=1a_1=4-3=1です。また2an+3=2n+2−3=an+12a_n+3=2^{n+2}-3=a_{n+1}となり、初期条件と漸化式の両方を満たします。

標準

問題5 単調性と極限

an=3n+22n−1a_n=\frac{3n+2}{2n-1}について、単調減少することを示し、lim⁡n→∞an\lim_{n\to\infty}a_nを求めてください。

ヒントを見る

an+1−ana_{n+1}-a_nの符号を調べます。極限には分母と分子をnnで割ります。

解答と途中式を見る

解き方

  1. an+1=3n+52n+1a_{n+1}=\frac{3n+5}{2n+1}なので、an+1−an=−7(2n+1)(2n−1)<0a_{n+1}-a_n=\frac{-7}{(2n+1)(2n-1)}<0です。n≥1n\ge1では分母が正なので、狭義単調減少します。
  2. an=3+2/n2−1/na_n=\frac{3+2/n}{2-1/n}で、1/n→01/n\to0です。分母の極限は2≠02\ne0なので、商の極限は32\frac32です。

答え

狭義単調減少し、極限は32\frac32です。

検算・確かめ方

an−32=72(2n−1)>0a_n-\frac32=\frac7{2(2n-1)}>0です。常に32\frac32より大きく、差が00へ近づくことが確認できます。

発展

問題6 平方和の公式を帰納法で証明

すべての正の整数nnについて、∑k=1nk2=n(n+1)(2n+1)6\sum_{k=1}^{n}k^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}6が成り立つことを、数学的帰納法で証明してください。

ヒントを見る

n=kn=kで成り立つと仮定し、両辺に(k+1)2(k+1)^2を加えます。

解答と途中式を見る

解き方

  1. n=1n=1では、左辺は11、右辺は1⋅2⋅36=1\frac{1\cdot2\cdot3}{6}=1なので成立します。
  2. ある正の整数mmについて、∑k=1mk2=m(m+1)(2m+1)6\sum_{k=1}^{m}k^2=\frac{m(m+1)(2m+1)}6と仮定します。
  3. 次の項を加えると∑k=1m+1k2=m(m+1)(2m+1)6+(m+1)2=(m+1)(2m2+7m+6)6\sum_{k=1}^{m+1}k^2=\frac{m(m+1)(2m+1)}6+(m+1)^2=\frac{(m+1)(2m^2+7m+6)}6となります。
  4. 2m2+7m+6=(m+2)(2m+3)2m^2+7m+6=(m+2)(2m+3)なので、これは(m+1)(m+2)(2m+3)6\frac{(m+1)(m+2)(2m+3)}6です。n=m+1n=m+1の場合の式と一致します。よって帰納法により、すべての正の整数nnで成立します。

答え

∑k=1nk2=n(n+1)(2n+1)6(n≥1)\sum_{k=1}^{n}k^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}6\qquad(n\ge1)

検算・確かめ方

n=2n=2で1+4=51+4=5、右辺も2⋅3⋅56=5\frac{2\cdot3\cdot5}{6}=5です。数値確認は補助であり、全てのnnについての結論は帰納法から得ています。

参考資料・次に読む資料

資料確認日:2026-11-03。