力
力(force)は、物体の運動状態を変化させたり、変形させたりする相互作用を表す物理量である。
ニュートン力学
質量 m の物体に合力 F が作用すると、加速度 a は F=ma に従う。力は大きさと向きを持つベクトル量である。
F = ma
力の種類
重力、電磁気力、接触力、摩擦力、張力などがある。巨視的な接触力の多くは原子・分子間の電磁的相互作用に由来する。
作用反作用
2物体が相互作用するとき、一方が他方へ及ぼす力と、他方が一方へ及ぼす力は大きさが等しく向きが反対になる。
自由物体図で力を整理する
対象の物体だけを取り出し、重力、垂直抗力、張力、摩擦力など外部からの力を矢印で描く。運動の向きに必ず力が働くわけではなく、力が決めるのは速度の変化である。等速直線運動では合力が0でもよい。質量の単位kgと力の単位Nも区別する。
例:斜面上の重力を分解する
傾斜角30度の摩擦のない斜面では、重力の斜面方向成分はmg sin30°=mg/2となる。したがって加速度はg/2=4.9 m/s²。垂直方向に他の力がなく斜面から離れないなら、垂直抗力はmg cos30°である。常に垂直抗力がmgに等しいわけではない。
静止摩擦と作用反作用
静止摩擦力は常にμₛNではなく、滑りを防ぐのに必要な大きさに変化し、最大値がμₛNである。作用反作用の一対は異なる物体へ作用するため、一つの物体の運動方程式で打ち消してはいけない。床の上の本に働く重力と垂直抗力は同じ物体上でつり合うが、互いに作用反作用の組ではない。
確認問題
水平面上の物体を右へ3 Nで押しても静止している。摩擦力はいくらか。
解答と考え方を見る
他に水平方向の力がないなら、左へ3 N。静止しているため合力が0になる。最大静止摩擦力が3 Nとは限らない。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: University Physics Volume 1力学・振動・波を体系的に学ぶ大学向け教科書。
資料確認日:2026-10-12。