相対性理論
相対性理論は、空間・時間・運動・重力の関係を記述するアインシュタインの理論体系であり、特殊相対性理論と一般相対性理論からなる。
特殊相対性理論
特殊相対性理論は、慣性系における物理法則の同等性と真空中の光速不変を基礎に、高速運動での時間と空間を記述する。
一般相対性理論
一般相対性理論は重力を時空の幾何学として記述する。質量・エネルギーが時空を曲げ、その曲がった時空に沿って物体や光が運動する。
主な予測
重力による時間の遅れ、光の屈曲、重力波、ブラックホールなどが一般相対性理論の重要な帰結である。
何が相対的で何が不変か
観測者によって時刻や長さ、同時性の判定は変わるが、すべてが任意になるわけではない。特殊相対論では時空間隔と光速が不変で、観測結果はローレンツ変換によって整合的に結び付く。一般相対論ではさらに時空の曲率を扱い、重力の影響を含める。
例:低速で古典力学へ戻る
時間の伸びを表すγ=1/√(1−v²/c²)は、v≪cならγ≈1+v²/(2c²)となる。速さ300 m/sでは補正の割合は約5×10⁻¹³で、日常の時間測定では極めて小さい。一方、高精度の時計や長時間の積み重ねでは、小さな補正も意味を持つ。理論を使い分ける基準は「新しいか古いか」より必要な精度である。
よくある誤解
E=mc²は一般の全エネルギーを常に静止質量だけで表す式ではなく、静止エネルギーの関係である。運動中はE²=p²c²+m²c⁴を使う。また遠方天体の宇宙論的な後退速度や波の位相速度にcを超える値が現れても、それだけで局所的な情報伝達が光速を超えたことにはならない。どの速度をどう定義したかを確認する。
確認問題
光子はm=0だからE=0と結論してよいか。
解答と考え方を見る
いけない。光子には静止系がなく、E=pc=hνである。静止エネルギーの式だけを全エネルギーへ当てはめた誤りとなる。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: University Physics Volume 3光学・相対論・量子物理を体系的に学ぶ教科書。
資料確認日:2026-10-12。