加速度
加速度(acceleration)は、速度が時間とともにどの程度変化するかを表す物理量である。
定義
一次元では加速度は速度 v の時間微分 a=dv/dt で定義される。速度の大きさだけでなく向きが変化しても加速度が生じる。
a = dv/dt
等加速度運動
加速度が一定なら、速度は時間に比例して変化する。自由落下を一定重力加速度で近似する場合などに用いられる。
ベクトル量
三次元では速度と加速度はベクトルである。円運動では速さが一定でも速度の向きが変わるため、中心向きの加速度が存在する。
速度と速さの違い
速度は向きを含むベクトル、速さはその大きさである。したがって速さが変わらなくても、進行方向が変われば加速度がある。一次元でも加速度が負だから必ず減速するとは限らず、速度が負で加速度も負なら速さは増える。単位m/s²は、1秒ごとに速度が何m/s変わるかを表す。
例:等加速度の位置を求める
初速度2 m/s、一定加速度3 m/s²で4秒進むと、速度は2+3×4=14 m/sとなる。移動距離は速度と時間のグラフの面積で、初速分8 mと増速分24 mを合わせて32 mである。加速度が時間で変わる場合は、この公式へ単純に平均値を入れるのではなく積分する。
v=v₀+at / x−x₀=v₀t+at²/2
円運動の加速度
半径r、速さvの等速円運動では、中心向きの加速度がv²/rとなる。速さを2倍にすると必要な向心加速度は4倍になる。車の旋回や衛星の運動を考えるとき、中心向きの力を実際に何が供給しているかまで確認する。「向心力」は新しい種類の力の名前ではなく、合力の中心向き成分を指す。
確認問題
速度−5 m/sの物体に+1 m/s²の加速度が働くと、最初の1秒は増速か減速か。
解答と考え方を見る
速度は−4 m/sになり、速さは5から4 m/sへ下がるので減速。速度の符号と加速度の符号を併せて判断する。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: University Physics Volume 1力学・振動・波を体系的に学ぶ大学向け教科書。
資料確認日:2026-10-12。