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エントロピー

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エントロピーは、熱力学や統計力学において系の状態数や不可逆性と関係する物理量である。

高温熱源から熱機関へ100ジュールが入り、外へ30ジュールの仕事をして、低温熱源へ70ジュールを放出する一周期の仮想例。
熱機関:受け取る熱と仕事の収支周期運転では内部エネルギーの変化が0なので、受け取る熱は仕事と低温側へ捨てる熱の和になります。図の効率30%は計算例で、すべての熱機関に共通する値ではありません。二つの熱源の絶対温度による上限も満たす必要があります。図を拡大参考:OpenStax:Heat Engines

熱力学的定義

可逆過程で、温度 T の系に微小な熱 δQrev が加わるとき、エントロピー S の変化は

dS = δQrev / T
で定義される。

統計力学的解釈

ボルツマンの関係式では、ある巨視的状態に対応する微視的状態数を Ω として

S = kB ln Ω
と表される。

第二法則

孤立系ではエントロピーが減少しないという熱力学第二法則が成り立つ。平衡状態は、制約のもとでエントロピーが最大となる状態として扱える。

エントロピーは状態量

エントロピー変化は初期状態と最終状態で決まり、実際の過程が不可逆でも、同じ二状態を結ぶ仮想的な可逆経路で∫δQrev/Tを計算できる。不可逆過程の実際の熱を単純にTで割るだけでは、一般に系のエントロピー変化にならない。単位はJ/Kである。

例:高温から低温へ熱が流れる

温度を一定とみなせる600 Kの熱源から300 Kの熱源へ100 Jが流れたとする。高温側は−100/600 J/K、低温側は+100/300 J/K変化する。全体は約+0.167 J/Kとなり、総エントロピーが増える。熱は保存されていても、同じ量の熱から取り出せる仕事の可能性は低下する。

「乱雑さ」という比喩の限界

エントロピーを見た目の散らかりだけで判断することはできない。統計力学では微視的状態の数や確率分布に結び付けて定義する。冷蔵庫の内部や結晶化する物質で局所的にエントロピーが減っても、周囲への排熱まで含めて増えていれば第二法則に反しない。情報エントロピーとは数学的に関連するが、単位や物理的意味をそのまま同一視しない。

確認問題

可逆断熱過程ではエントロピーは変化するか。

解答と考え方を見る

δQrev=0なので変化しない。ただし断熱でも不可逆な過程では、内部のエントロピー生成によって増えることがある。

参考資料・次に読む資料

資料確認日:2026-10-12。

関連項目