電磁気学
電磁気学は、電荷、電場、磁場、およびそれらの相互作用を研究する物理学の分野である。
電場と磁場
電荷は電場を作り、運動する電荷や時間変化する電場は磁場と関係する。電場と磁場は独立ではなく、電磁場という統一的な場として扱われる。
ローレンツ力
電荷 q が電場 E と磁場 B の中を速度 v で運動するとき、受ける力は
電磁波
時間変化する電場と磁場は空間を伝わる波を形成する。光、電波、赤外線、X線などはすべて電磁波である。
統一的記述
古典電磁気学の基本法則はマクスウェル方程式にまとめられる。
電流・回路・場をつなぐ
回路で電流を記述するときも、電荷を動かすのは電場である。オームの法則V=IRは抵抗が一定とみなせる素子の関係で、あらゆる物質に無条件で成り立つ自然法則ではない。回路が小さく信号の伝播時間を無視できると、電磁場を集中定数の回路モデルで近似できる。
例:電磁誘導
面積Aのコイルを貫く磁束がΦ=BA cosθなら、N巻きのコイルに生じる誘導起電力は−N dΦ/dtである。Bだけでなく面積や向きを変えても磁束が変わり、起電力が生まれる。マイナス符号は変化を妨げる向きというレンツの法則を表し、発電機では回転に必要な仕事が電気エネルギーへ移る。
電場と磁場の役割
磁気力q(v×B)は速度に垂直なので、点電荷の運動エネルギーを直接変えない。電気力qEは仕事をできる。モーターなどで磁場が関わる仕事は、電源や導体の運動を含む系全体で理解する必要がある。さらに観測者の運動を変えると電場と磁場の分け方が変わり、特殊相対論では一つの電磁場として扱われる。
確認問題
100巻きのコイルの一巻きあたりの磁束が0.02秒で0.001 Wb減ると、平均起電力の大きさは何Vか。
解答と考え方を見る
N|ΔΦ|/Δt=100×0.001/0.02=5 V。磁束が既に全巻き分で与えられている場合は、巻数を二重に掛けない。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: University Physics Volume 2熱力学・電磁気学を体系的に学ぶ教科書。目次から対応分野へ進める。
資料確認日:2026-10-12。