電荷
電荷(electric charge)は、電磁相互作用の強さと符号を特徴付ける基本的な物理量である。
正電荷と負電荷
電荷には正と負があり、同符号同士は反発し、異符号同士は引き合う。電荷のSI単位はクーロン(C)である。
電荷保存
孤立系の全電荷は保存される。電荷が新たに一方の符号だけ生成されたり消滅したりするのではなく、移動や対生成・対消滅を含めて全体が保存される。
量子化
通常の物質では電荷は素電荷 e と関連した離散的な値をとる。クォークは素電荷の分数倍の電荷を持つ。
電子の移動と帯電
普通の物体をこすって帯電させるとき、主に電子が移動し、一方が負、他方が正になる。電荷を無から作るのではなく、分離している。中性の物体でも正負の電荷を内部に持ち、その総和が0なだけである。導体では電荷が移動しやすく、絶縁体では特定の場所にとどまりやすい。
例:電子の個数を計算する
素電荷eは正確に1.602176634×10⁻¹⁹ Cで、電子の電荷は−eである。物体が−3.204353268×10⁻¹⁹ Cだけ余分に帯電したなら、電子2個分の過剰に相当する。巨視的には多数の電子が関わるので、電荷を連続量のように近似できる。
Q = Ne (Nは符号付き整数:通常の孤立した物体の正味電荷)
電荷・電流・電位の違い
電荷Qは量、電流I=dQ/dtは単位時間の通過量、電位は単位電荷あたりのエネルギーに対応する。1 Aは1秒あたり1 Cの電荷が通ることを表す。電流の正方向は正電荷の移動方向で定義するので、金属中の電子の平均移動方向とは逆になる。電位が高いことと、大量の電荷を持つことも同じではない。
確認問題
電流2 Aが3秒流れたとき、断面を通過する電荷の大きさは何Cか。
解答と考え方を見る
一定電流なのでQ=It=2×3=6 C。電流が変化するときはI(t)を時間で積分する。
参考資料・次に読む資料
- BIPM: The International System of Units — Defining constants光速・プランク定数・素電荷・アボガドロ定数などのSI定義値。
- OpenStax: University Physics Volume 2熱力学・電磁気学を体系的に学ぶ教科書。目次から対応分野へ進める。
資料確認日:2026-10-12。