困難と判断についての名言
エピクテトスの言葉から、自分が働き掛けられる部分と、結果を直接決められない部分を分けて考える。
言葉と出典
参照文(歴史的英訳):Some things are in our control and others not.
現代日本語訳(本サイト):私たちの働きに属するものもあれば、そうでないものもある。
出典・話者:エピクテトスの教え/『提要』第1節/Elizabeth Carter英訳
参照文(歴史的英訳):Men are disturbed, not by things, but by the principles and notions which they form concerning things.
現代日本語訳(本サイト):人を乱すのは、物事そのものではなく、物事について抱く判断や考えである。
出典・話者:エピクテトスの教え/『提要』第5節/Elizabeth Carter英訳
文脈と意味
『提要』は、エピクテトスの教えをアリアノスがまとめたものとされる。「自分に属するもの」は、現代の意味で出来事を完全に操作できるというより、自分の判断や選択の領域を指す。
第5節は判断の働きを強調する強い表現である。現実の被害の存在を否定する結論へ短絡せず、判断に注目する古代哲学の立場として読む。
日常で考える例
面接の結果は自分だけでは決められないが、準備や質問への答え方は改善できる。結果への不安を、次に行う準備へ分け直す例である。
予定が崩れたとき、起きた事実と「すべて失敗だ」という評価を別に書くと、残っている選択肢を見つけやすい。
当てはめるときの限界
被害、病気、貧困が本人の考え方だけで生じるという意味に拡張しない。危険な環境を変えたり、支援を求めたりする行動も選択に含まれる。古代哲学の言葉は治療の代わりではない。
確認問題
自分で決められない結果があるなら、準備も無意味か。
解答と考え方を見る
無意味ではない。結果の保証と、自分が行える準備や相談の価値を分けて考える。
参考資料・次に読む資料
- Epictetus, Enchiridion — Elizabeth Carter英訳(MIT)第1・5節。ギリシア語原文そのものではなく、18世紀の英訳からの短い引用。
資料確認日:2026-11-06。