電気化学
電気化学は、化学反応と電気エネルギーの相互変換を研究する分野である。
電池
自発的な酸化還元反応の化学エネルギーを電気エネルギーへ変換する装置が電池である。酸化と還元は異なる電極で進行する。
電気分解
外部から電圧を加えて非自発的な酸化還元反応を進める操作を電気分解という。金属精錬やめっきなどに利用される。
電極電位
電極で起こる還元反応の傾向は電極電位によって表される。標準条件での値を比較することで電池の起電力を見積もれる。
酸化極と還元極
アノードでは酸化、カソードでは還元が起こるという定義は、電池でも電気分解でも同じである。一方、電極の正負は装置によって変わる。電子は外部導線を通り、電解質中の電流は主にイオンの移動が担う。塩橋などは電荷の偏りを抑えて反応を継続させる。
例:ダニエル電池
亜鉛側ではZn→Zn²⁺+2e⁻、銅側ではCu²⁺+2e⁻→Cuとなる。正味の反応はZn+Cu²⁺→Zn²⁺+Cu。標準還元電位を銅+0.34 V、亜鉛−0.76 Vとすると、標準起電力は0.34−(−0.76)=1.10 Vとなる。実際の電圧は濃度、温度、電流、内部抵抗などでも変わる。
電気量と反応量
電子n molに対応する電気量はQ=nFで、Fは約96485 C/molである。電極反応で金属一原子あたり何個の電子を要するかを確認すれば、析出量を計算できる。ただし実際の電気分解では副反応や電流効率を考慮する。平衡起電力と、電流を流すために必要な過電圧も別の量である。
確認問題
Cu²⁺を0.010 mol還元する理論電気量はいくらか。
解答と考え方を見る
電子は0.020 mol必要なのでQ≈0.020×96485≈1930 C。100%の電流効率を仮定した値。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: Chemistry 2e原子・結合・反応量・平衡・速度論・分析などの体系的学習資料。
資料確認日:2026-10-12。