電子配置
電子配置(electron configuration)は、原子やイオンにおいて電子がどの軌道・エネルギー準位に配置されているかを表す。
原子軌道
電子は量子力学で記述される原子軌道に配置される。s、p、d、f などの軌道があり、それぞれ収容できる電子数が決まる。
充填原理
基底状態では一般に低いエネルギーの軌道から電子が入る。パウリの排他原理やフントの規則も配置を決めるうえで重要である。
周期表との関係
最外殻電子の配置は元素の化学的性質と強く関係し、周期表の周期性を理解する基礎となる。
軌道と電子数
s,p,d,f副殻にはそれぞれ1,3,5,7個の軌道があり、一つの軌道には逆向きのスピンを持つ電子が最大2個入る。したがって収容数は2,6,10,14である。主量子数nの殻全体の最大収容数2n²と、個々の副殻の収容数を混同しない。
例:酸素の基底状態
原子番号8の中性酸素は1s²2s²2p⁴と書ける。2pには等しいエネルギーの三軌道があり、フントの規則に従い、まず一個ずつ同じ向きのスピンを入れ、その後に対を作る。この単純な配置では不対電子が二個残る。電子の個数とスピンの状態は磁性を考える手掛かりになる。
規則は固定順の丸暗記ではない
多電子原子の軌道エネルギーは、核電荷、電子間相互作用、電子配置に依存する。CrやCuなどでは単純な充填順だけからの予想と異なる基底配置がある。遷移金属の陽イオンでは、通常4s電子が3d電子より先に失われるなど、中性原子での書き順をそのまま電離順に使えない。周期表を電子配置の結果として読むと理解が深まる。
確認問題
中性NaとNa⁺の電子配置はどう違うか。
解答と考え方を見る
Naは1s²2s²2p⁶3s¹、Na⁺は3s電子を失い1s²2s²2p⁶。陽子数は変わらず、電子数だけ11から10になる。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: Chemistry 2e原子・結合・反応量・平衡・速度論・分析などの体系的学習資料。
資料確認日:2026-10-12。