原子(化学)
原子は、元素の化学的性質を特徴付ける基本単位であり、原子核とその周囲の電子から構成される。
原子の構成
原子核には陽子と、通常は中性子があり、その周囲に電子が量子力学的な状態として存在する。陽子数は元素の種類を決める。
電子と化学反応
化学反応では主として電子、特に最外殻電子の配置が変化する。原子核そのものが変化する核反応とは区別される。
原子番号と質量数
陽子数を原子番号、陽子数と中性子数の合計を質量数という。同じ元素でも中性子数が異なる原子を同位体という。
原子番号・質量数・電荷
原子番号Zは陽子数、質量数Aは陽子数と中性子数の和なので、中性子数はA−Zである。中性原子の電子数はZだが、イオンでは異なる。質量数は整数の粒子数であり、同位体の質量をuで表した値や、天然存在比を平均した原子量と同じ量ではない。
例:ナトリウムイオンを数える
²³Na⁺ではZ=11、A=23なので陽子11、中性子12、電子10となる。電子を一つ失っても陽子数は変わらず、元素はナトリウムのままである。化学反応の量を考える際、核の数と電子の配置のどちらが変化しているかを分けて追うと理解しやすい。
化学的性質を決める電子
価電子は他の原子との結合やイオン化に強く関与する。原子半径やイオン化エネルギーは核の電荷だけでなく、内側の電子の遮蔽や軌道の広がりでも変わる。電子を核のまわりの決まった円軌道として描く図は概念図であり、実際には量子力学的な確率分布である。また普通の水素¹Hの原子核には中性子がない。
確認問題
³⁵Cl⁻の陽子・中性子・電子の数はそれぞれいくつか。Clの原子番号は17とする。
解答と考え方を見る
陽子17、中性子35−17=18、電子18。負電荷一個分は、中性原子より電子が一つ多いことに対応する。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: Chemistry 2e原子・結合・反応量・平衡・速度論・分析などの体系的学習資料。
資料確認日:2026-10-12。