酸化還元反応
酸化還元反応は、化学種の間で電子の移動や酸化数の変化が起こる反応である。
酸化と還元
電子を失う過程を酸化、電子を受け取る過程を還元という。両者は必ず組になって起こる。
酸化数
化合物中の電子を一定の規則で割り当てたときに各原子へ与える形式的な電荷を酸化数という。反応前後の変化から酸化還元を判定できる。
応用
燃焼、腐食、漂白、呼吸、電池など多くの現象が酸化還元反応として理解できる。
酸化数の割当て
単体の酸化数は0、単原子イオンでは電荷と同じ。化合物では全酸化数の和を全体の電荷にそろえる。酸素は通常−2だが過酸化物では−1、水素は通常+1だが金属水素化物では−1など例外がある。酸化数は形式的な帳簿であり、共有結合中の実際の電荷分布と同じではない。
例:半反応式を足す
Zn→Zn²⁺+2e⁻とCu²⁺+2e⁻→Cuを足すと、電子が消えてZn+Cu²⁺→Zn²⁺+Cuになる。亜鉛は電子を与えて酸化されるため還元剤、銅イオンは電子を受け取り還元されるため酸化剤である。「何をする剤か」と「自身がどう変わるか」は逆向きの表現になる。
酸素の有無だけで決めない
酸化は酸素が結び付く場合に限られず、酸素を含まない反応でも電子の移動や酸化数の増加があれば酸化である。酸性条件の半反応式ではH₂OとH⁺で酸素と水素を、電子で電荷をそろえる。塩基性条件ならOH⁻を使う形へ調整する。どの条件で成立する式かを明記し、原子数と電荷の両方を最後に確認する。
確認問題
Fe²⁺→Fe³⁺+e⁻は酸化か還元か。
解答と考え方を見る
電子を失い酸化数が+2から+3へ増えるため酸化。酸素原子が式に登場しなくても酸化還元に該当する。
参考資料・次に読む資料
- OpenStax: Chemistry 2e原子・結合・反応量・平衡・速度論・分析などの体系的学習資料。
資料確認日:2026-10-12。