炭化水素
炭化水素(hydrocarbon)は、炭素原子と水素原子だけから構成される有機化合物である。
分類
単結合のみのアルカン、二重結合を持つアルケン、三重結合を持つアルキン、芳香族炭化水素などに分類される。
燃焼
多くの炭化水素は酸素中で燃焼し、完全燃焼では主に二酸化炭素と水を生じる。燃料として重要である。
化学工業
石油や天然ガスは炭化水素の重要な供給源であり、分解・改質・重合などを通じて多様な化学製品の原料になる。
分子式と不飽和度
非環式の飽和炭化水素であるアルカンの一般式はCₙH₂ₙ₊₂。一つの環または二重結合を導入すると水素数は2減り、三重結合なら4減る。同じ分子式でも結合の配置が違う異性体が存在するため、分子式だけで反応性は決まらない。
例:構造異性体
C₄H₁₀には直鎖のブタンと、枝分かれした2-メチルプロパンがある。原子の数は同じでも形が異なり、分子同士の接触や分散力の効き方が変わるため沸点なども異なる。C₄H₈なら二重結合を持つものだけでなく環状の構造も候補になる。
反応と芳香族性
アルカンは置換、アルケンは二重結合への付加などが代表的な反応となる。ベンゼンは形式的に二重結合を含むように描けても、非局在化した芳香族系として安定化しており、通常のアルケンと同じ反応性ではない。完全燃焼はCO₂とH₂Oを生むが、酸素不足などで不完全燃焼すれば一酸化炭素やすすが生じ得る。
確認問題
プロパンC₃H₈の完全燃焼式を整数係数で書け。
解答と考え方を見る
C₃H₈+5O₂→3CO₂+4H₂O。炭素、水素、最後に酸素の順で原子数をそろえる。
参考資料・次に読む資料
- John McMurry / OpenStax: Organic Chemistry構造・立体化学・反応機構などを学ぶ有機化学の教科書。
- OpenStax: Chemistry 2e原子・結合・反応量・平衡・速度論・分析などの体系的学習資料。
資料確認日:2026-10-12。