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騰落率・複利・損失からの回復

Kanapedia 相場・金融市場カテゴリ · 2026-11-06

割合の足し算だけでは運用成果を測れない。価格、配当、通貨、物価、費用、時間をそろえて比べる。

100が20%下がると80。80から100へ戻るには25%の上昇が必要。
下落率と回復率は対称ではない各段階の元の金額を基準に計算しています。時間や実際の価格推移を示すグラフではありません。図を拡大

損失からの回復率を確かめる

価格が下がった後、元の額へ戻るために必要な上昇率を計算します。入出金・配当・税・費用を含まない計算例です。

20%下落:100 → 80。元の100に戻るには25%の上昇が必要です。

回復する確率や期間の予測ではありません。入力値は保存しません。100%の損失では残額が0となり、同じ残額への上昇率では元に戻せません。

上昇率と下落率は対称ではない

100が80になれば20%下落だが、80から100へ戻るには25%上昇が必要である。割合を計算する元の金額が違うため、20%上昇では96にしかならない。

途中の入出金、配当、税・費用を除いて同じ資産価値を比較する例である。回復に必要な率は、回復する確率や所要期間を示さない。

下落率を L とすると、元の額へ戻る上昇率 = L ÷ (1-L) 〔0≦L<1〕
下落率回復に必要な上昇率
10%約11.11%
20%25%
50%100%
80%400%

複利と平均

各期間の収益率をr₁、r₂とすれば、資産倍率は(1+r₁)(1+r₂)となる。+20%、次に-20%なら1.2×0.8=0.96で、通算4%の減少である。単純平均の0%とは一致しない。

一定の年率を仮定する複利計算は比較用の模型であり、実際の毎年の収益率を保証しない。積立の入金時期が違えば、同じ指数でも個人の成果は異なる。

名目・実質・総収益

価格だけの騰落率と、配当や利息を含む総収益を分ける。さらに物価上昇を考慮した購買力の変化を見る。仮に名目収益率5%、物価上昇率3%なら実質は1.05÷1.03-1≒1.94%である。

外貨資産なら為替も掛け合わせる。税や手数料、売買時のスプレッドを入れると受取額は変わる。

歴史のグラフを比較するとき

期間の始点・終点、指数の構成、配当再投資、通貨、インフレ調整をそろえる。最も良い時点だけを選ぶと、一般的な成果よりよく見える。

生き残った市場・企業だけを調べる生存者バイアスにも注意する。過去の回復は、将来や個別銘柄の回復の保証ではない。

確認問題

100が50へ下落した後、50%上昇した。元へ戻ったか。

解答と考え方を見る

戻らない。50×1.5=75。50から100へ戻るには100%の上昇が必要。

参考資料・次に読む資料

資料確認日:2026-11-06。