注文・板・出来高と流動性
指値と成行、売り気配と買い気配、出来高と流動性を区別すると、値段の動きが読みやすくなる。
指値と成行
指値買いは指定した価格以下、指値売りは指定した価格以上を条件にする。成行は値段を指定せず成立を優先する注文である。指値は成立しないことがあり、成行も数量や市場状態によって想定外の価格になり得る。
東証の内国株の通常の競争売買では、安い売り注文と高い買い注文が優先され、同値では時間優先が基本となる。寄付きなどの板寄せでは、注文の扱いと成立条件が異なる。
気配と実際の約定
売り気配101円・買い気配100円なら、差の1円がスプレッドである。気配は今提示されている条件であり、必ずその数量を取引できるという約束ではない。取消しや新しい注文で変化する。
仮に売り注文が101円に100株、102円に200株あるとき、成行で200株買えば、条件が変わらない限り101円と102円で100株ずつ成立し、平均101.5円になる。手数料は除いている。
出来高と板の厚さ
出来高は一定期間に成立した数量である。一方、板の厚さはある時点の価格帯にある注文数量を示す。出来高が多かったという過去の記録だけでは、次の瞬間の売りやすさは分からない。
流動性には、小さい費用で、速く、大きな価格影響を与えずに取引しやすいという複数の側面がある。危機時には同じ方向の注文が集中し、スプレッドが広がることがある。
「買いが多い」の意味
成立した一件の取引には必ず買い手と売り手がいる。それでも価格が上がるのは、より高い値段を受け入れる買い注文が既存の売り注文を消化するなど、注文の切迫度や提示価格が変わるためである。
売買人数の単純比較だけで相場を説明せず、約定価格、数量、気配、注文の条件を区別する。
確認問題
101円に100株、102円に200株の売り注文がある。200株買う仮想例の平均価格は。
解答と考え方を見る
(101×100+102×100)÷200=101.5円。注文が変わらず、この順に成立する条件での計算で、手数料は含まない。
参考資料・次に読む資料
- 日本取引所グループ:売買成立の方法日本の内国株市場の注文・価格優先・時間優先。板寄せには別の成立条件がある。
資料確認日:2026-11-06。