ウィソフのゲームと黄金比
二つの山から、一山だけの石を好きな数取るか、両山から同じ数の石を取ります。最後を取ると勝ちです。通常の二山ニムに同時取りを加えただけで、負けの組には黄金比を使う規則が現れます。
最善手を確かめながら対戦
条件を選んで対局を開始し、必要なときに最善手のヒントを表示できます。
同時取りは同じ個数に限る
一山を減らすときの個数は任意ですが、両方から取るときは両山で同じ正の個数にします。例えば5、8から2、5へは両方から3個取って移れますが、2、4へは一手で移れません。山の順番は勝敗に影響しないため、小さい方をa、大きい方をbと整理します。両山が等しいなら同時に全部取れるので、0、0以外の等しい組は手番側の勝ちです。
小さい負けの組を調べる
0、0は終局です。1、2では、一山を全部取ると相手が残り全部を取り、片方を1へ減らすと相手が同時に全部取れます。両方から1個取っても0、1となるため、1、2はP局面です。その後のP局面は3、5、4、7、6、10、8、13と続きます。単に山を等しくすれば安全、という通常の二山ニムの作戦は、このゲームでは逆効果になります。
黄金比で負けの組を表す
黄金比をφ=(1+√5)÷2とすると、P局面は(⌊kφ⌋,⌊kφ²⌋)、k=0,1,2,…で表せます。⌊x⌋はx以下の最大の整数です。φ²=φ+1なので、二山の差はkになります。例えばk=4では⌊4φ⌋=6、⌊4φ²⌋=10です。実数計算の丸めと床関数は同じではなく、四捨五入してしまうと正しい負けの組から外れます。
一覧から合法な移動先を探す
実際の手は、現在より小さいP局面を調べ、一方の山だけが減るか、両山が同じ数だけ減る組を選べます。例えば8、11なら両方から5個取って3、6にしてもP局面ではありません。両方から4個取って4、7ならP局面です。候補の式が分かっていても、そこへ一手で移れるかは別の確認です。山の大小が入れ替わる場合も、二通りの対応で合法性を確かめます。
座標で見ると規則が分かる
二山の個数を座標にすると、一山を減らす手は左か下、両方を同じ数減らす手は左下の対角線上の移動です。P局面同士は同じ行、列、左下方向の対角線で結ばれず、それ以外の局面からは少なくとも一つのP局面へ移れます。小さな盤なら全移動を調べてこの性質を確認できます。黄金比の式による判定と、終局からの計算を照合する練習にもなります。
確認問題
ウィソフのゲームで9、12個あります。両方から5個取る手は何を実現しますか。
解答と考え方を見る
4、7というP局面を相手へ渡します。k=3の組は(⌊3φ⌋,⌊3φ²⌋)=(4,7)です。両山から同じ5個を取っているため合法で、その後もP局面を渡す応答により勝ちを保てます。
参考資料・次に読む資料
- Kimberly Hirschfeld-Cotton:Wythoff’s Game二山からの石取り、座標表示、黄金比による負けの組の分析。Rice大学数学科掲載。
- UC Berkeley:Stat 155 Lecture Summaries公平ゲーム、mex、スプレイグ=グランディ関数とゲームの和を扱う講義記録。
資料確認日:2026-11-03。