弦楽器:弾く・こする・叩く音のしくみ
弦楽器は張った弦の振動を利用します。ギター、バイオリン、箏などを、弦を動かす方法、音高の変え方、響きを伝える部分から比べます。
弦に力を与える三つの方法
指や爪、撥で弦をはじく方法、弓でこする方法、ハンマーなどで叩く方法があります。はじいた音は通常減衰し、弓は振動へエネルギーを与え続けられます。同じバイオリンでも弓奏とピッツィカートでは音の始まり方と持続が変わります。
長さ・張力・太さを比べる
理想化した弦では、振動する長さが短いほど、張力が強いほど音高が上がり、単位長さ当たりの質量が大きいほど下がります。ただし実物には剛性なども影響します。「太い弦なら必ず低音」というより、ほかの条件もそろえて考えることが大切です。
音高をどう変えるか
指板上で弦を押さえる、フレットで区切る、長さの違う複数の弦を使うなどの方法があります。箏では柱の位置が弦の振動する長さに関わり、弦を押す操作によっても音を変化させます。演奏中の変化と、事前の調弦を区別して見ましょう。
胴と奏法が音色をつくる
弦の振動は駒などを介して胴へ伝わります。はじく位置、弓の接触位置、指で止める方法でも、倍音の強さや音の立ち上がりが変わります。同じ音名を鳴らしても同じ音色にはならず、録音では音高だけでなく減衰の様子も聴き比べられます。
確認問題
同じ弦で張力を保ったまま、振動する部分を短くすると音高はどうなりますか。
解答と考え方を見る
理想化した弦では音高が上がります。ほかの条件が同じなら、振動する長さを半分にすると基本振動数は二倍となり、一オクターブ高くなります。
参考資料・次に読む資料
- UNSW Music Acoustics — Strings, standing waves and harmonics弦の長さ、張力、線密度と振動、倍音。
- UNSW Music Acoustics — Musical sounds, musical instruments and musical signals楽器の振動を空気に伝えるしくみと音の性質。
- The Metropolitan Museum of Art — Koto (箏)箏の弦・柱・爪を含む収蔵品解説。
資料確認日:2026-11-06。